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日本における肖像画の歴史


  私たちが思い浮かべる肖像画のイメージは、
西洋の王侯貴族達を描いた肖像画です。
  それは、帝王や君主、貴族達のプロパガンダ
(権力、社会的地位、冨の誇示)の象徴として、
自己の存在を誇示するために飾られたものでした。

  威厳を擬人化させた西洋の肖像画に対し、
日本では、
描かれた人の霊力に期待し、
あるいは肉親に対する親愛の情を示すために
肖像画が描かれました。

  わが国の肖像画は、
その他の文化と同様に中国から伝わり、
平安時代までは礼拝用絵画として作成され、
その後、御影像と呼ばれる絵画を生み出しました。
御影像には亡き父母に対する追慕の念と、
亡くなった親の霊力がこの世に及ぶように、
という期待が込められていました。

  江戸時代からは、
「親孝行のための寿像画」が描かれるようになりました。
長寿の祝いに、親孝行の印として両親に肖像画を贈り、
子どもの孝養心を示したのです。

  このようにして代々描かれた肖像画は、
家系の伝統を守り、祖先を敬い、親を大切にする心を
伝える役割を果たしています。

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